これが基本!「フランス語の挨拶 」使うタイミングも詳しく解説
こんにちは、クリポンです。
旅行で海外へ行き、現地の言葉が話せたらいいのに…と思うことがあります。たとえ現地の言葉が分からなくても、挨拶の表現を知っているだけで、相手との距離はグッと近くなるものです。
人とのコミュニケーションは挨拶から! 今回はフランス語の挨拶表現についてお届けします。
言葉が通じなくても大丈夫! すぐに使える基本の挨拶
覚えておきたい3つの挨拶
フランス語で挨拶表現のことをsalutation(サリュタシオン)と言います。salutationでぜひ覚えておきたいのは「こんにちは」「こんばんは」「さようなら」の3つです。
たとえ仏語会話がままならなくても、相手の笑顔を誘う魔法の言葉です。
「こんにちは」と「こんばんは」
Bonjour(ボンジュール) | こんにちは |
Bonsoir(ボンソワール) | こんばんは |
単語
jour : 日中
soir : 夜
フランスでは人に接するときには、必ず挨拶から始めます。例えばスーパーでガムを一つだけを買うとします。たった一つでも無言でレジ係にガムを渡してはいけません。こちらから「Bonjour!」と声をかけます。
レジ係さんも「Bonjour!」と返事をしてくれ、挨拶ひとつで和やかな雰囲気となるものです。
Bonsoirは夕方、日が沈み始める頃から使います。Bonjourとの使い分けについては、フランス人も結構アバウトで、夕方あたりはbonjourとbonsoirが入り混じっています。
個人的な時間の感覚で、2つの言葉を使い分ければ大丈夫です。
「さようなら」
Au revoir(オ ルヴォワール) | さようなら、それではまた |
別れ際には必ずと言ってよいほど、au revoirを使います。バスを降りるときは運転手さんに、レストランやお店を出る時などにも(スーパーのレジの会計を終えた時にも!)言います。
revoirには「再会」の意味があり、一時的な別れを意味します。
長期間、あるいは永遠の別れの場合に「adieu(アディユ)」という表現もあります。adieuは映画や文学作品で見かけるものの、日常ではそれほど使いません。
いや、恋愛関係が壊れて別れ去る時などには「adieu」などと言うのかもしれませんが、どうなんでしょうね。
ところでフランスの地方の方言として、bonjour(こんにちは)の代わりにadieuと言うところもあるようです。ややこしいですが、誰かに会うなりいきなり「adieu!」と言われても、驚かないでくださいね。
「Au revoir」だけじゃない!「さようなら」をもっと表現豊かに
基本的に「さようなら」はau revoirの一言で十分です。でも人との付き合いが深くなるにつれて、言葉を足したり、違う言い方をしてみたくなるものです。
ここでは別れ際の表現について、au revoir以外をみていきます。
その1「à〜」の表現
数時間〜数日後に再会予定の場合
à は「〜の時」と時間を表し、後続の単語を選ぶことで様々な表現ができます。
À bientôt(ア ビヤント) | ではまた、近いうちに |
À cet après-midi(ア セッタアプレミディ) | では午後にまた |
À ce soir(ア ス ソワール) | では今夜にまた |
À demain(ア ドゥマン) | では明日にまた |
À la semaine prochaine(ア ラ スメーヌ プロシェーヌ) | では来週にまた |
単語
cet après-midi : 今日の午後
ce soir : 今夜
demain : 翌日
la semaine prochaine : 来週
これらの表現は、au revoirの代わりに単独で言っても構いません。
しかしau revoirを前か後に加えると、より丁寧な印象を与えるでしょう。
- au revoir, à bientôt!
または à bientôt, au revoir! - au revoir, à cet après-midi!
または à cet après-midi, au revoir! - au revoir, à ce soir!
または à ce soir, au revoir! - au revoir, à demain!
または à demain, au revoir! - au revoir, à la semaine prochaine!
または à la semaine prochaine, au revoir!
数分〜数時間後に再会予定の場合
一度別れて、それほど時を置かずに(数分〜数時間)再会することがあります。そんな時はさようなら(au revoir)とは言わずに、下記のような表現を使います。
À tout de suite(ア トゥ ドゥ スイットゥ) | ではすぐにまた |
À tout à l’heure(ア トゥ タ ルール) | では後ほど |
単語
tout à l’heure : 後ほど
À tout de suiteは数分〜数十分後、割とすぐに再会予定のある時。
À tout à l’heureはしばらく間をおいて(数十分〜数時間)、再び会う予定の時に言います。
その2「bon(bonne)〜」の表現
午前中や昼間に言う場合
bonは形容詞で「良い、快適な」といった意味を持ちます。
Bonne journée(ボンヌ ジュルネ) | よい1日を |
Bon après-midi(ボン ナプレミディ) | よい午後を |
bonneはbonの女性形。bonの後に女性名詞が続く場合にはbonneに変わります。
journéeは朝から晩までの1日のこと。après-midiは午後のことです。
名詞の性についてはこちらをどうぞ :
夜に言う場合
Bonne soirée(ボンヌ ソワレ) | よい夜を |
Bonne nuit(ボンヌ ニュイ) | おやすみなさい |
soiréeは日没から就寝までの時間を指し、nuitは日没から夜明けまでの、夜の時間帯をいいます。
Bonne nuitは、基本的にはベッドに向かう前に言う表現です。しかし人と一緒にいて夜とても遅い時間になったとき(深夜)、bonne nuit!と言いながら別れる時もあります。
前述の表現「à〜」と同様に、「bon(bonne)〜」もau revoirに代わって単独で使えます。au revoirと組み合わせて言うこともでき、より丁寧になります。
- au revoir, bonne journée!
または bonne journée, au revoir! - au revoir, bon après-midi!
または bon après-midi, au revoir! - au revoir, bonne soirée!
または bonne soirée, au revoir!
ウィークエンドの前に言う場合
Bon week-end(ボン ウィークエンド) | よい週末を |
いよいよ週末という金曜日には、この言葉がよく聞かれます。
長期休暇の前に言う場合
Bonnes vacances(ボンヌ ヴァカンス) | よい休暇を |
夏休み、冬休みなどの長期休暇の前には「au revoir, bonnes vacances!」と言い合って別れることがよくあります。
ここではvacanceは複数形で使うためsが付き、bonneの後にもsが付きます。sは発音しません。
親しい友人との挨拶は?
日本語の挨拶は「こんにちは」「さようなら」と習います。しかし少々改まった表現であるため、実際に友人とはあまり使わないですよね。
フランス語も同じように、友人の間で用いる特別な表現があります。
Salut(サリュ) | やあ、ヤッホー / またね、またな〜 |
親しい人とはbonjourやau revoirよりも、「salut!」と言うことの方が多いです。salutは会った時、そして別れる際にも使える便利な表現。女性も男性も使います。
くだけた表現なので、お店などでは使わないようにしましょう。
Coucou(クク) | やあ、ヤッホー |
coucouはもともと幼児・子供の言葉で、大人が赤ちゃんや子供に向かって「こんにちは」と挨拶する時にも言います。
それ以外にも、子供や学生(どちらかというと女学生)などが友達同士で言いあったりしますが、社会人になるとcoucouはあまり使いません。
Ciao(チャオ) | またね、またな〜 |
ciaoはイタリア語源です。くだけた表現で、親しい友人と別れるときに言います。性別に関係なく使う表現です。
salutやciaoの前後に、前述の「à〜」や「bon(bonne)〜」の表現をつなげることもできます。
- Salut, à demain!
または à demain, salut! - Ciao, bon week-end!
または bon week-end, ciao!
他人との距離を縮める挨拶
どの言語においても、人間関係の深さで挨拶の仕方は変化するものです。初めはとりあえず基本表現であるこんにちは、こんばんは、さようならを押さえておきましょう。
フランス人は英語嫌いとよく言われます。でもグローバルな時代となり、最近は英語が話せる人が増えています。特に都市なら英語で話しかけても問題ないと思いますが、最初だけでも一言「ボンジュール」と話しかけてみるだけで、相手が親近感を持ってくれますよ。