「挨拶時の会話」定番パターンで覚えるフランス語

2021-10-01

こんにちは、クリポンです。
円滑な人間関係は、気持ちの良い挨拶から始まるもの。日本でもフランスでもそれは変わりません。

挨拶の会話はだいたいパターンが決まっているので、その流れを把握しておくのがコツです。たとえフランス語の聞き取りが苦手であっても大丈夫。あらかじめ流れが分かっていれば、相手の言うことが理解しやすくなり、スムーズな会話を楽しめるでしょう。

シチュエーション別に、挨拶の会話パターンについてみていきます。


会話の基本は挨拶から! よく使うパターンを覚えよう

フランス語における敬語表現

フランス語と英語の違いの一つに敬語があります。英語では、人間関係の深さにかかわりなく、話し相手に対し「you」を使いますよね。

フランス語では相手との関係により、2段階で主語を使い分けます。一つは敬いの気持ちを込めて呼ぶ「vous(ヴ)」。もう一つは、家族や友人に使う「tu(テュ)」です。

敬語と言っても、日本語ほどの複雑さはありません。しかしvousとtuのどちらを主語にするかで動詞の活用が変わり、初めは戸惑うことが多いです。

挨拶の会話も相手との関係、つまりvousとtuのどちらを主語に選ぶかで、言葉遣いが変わります。

調子をたずねる動詞 「aller」

挨拶の会話では、しばしば動詞「aller(アレ)」を使います。本来は「行く」という意味を持ちますが、ここでは「調子よく行く」の意で使われます。

挨拶会話では必須の動詞なので、ぜひ覚えておきましょう。

動詞allerの活用

Je vais
ジュ ヴェ(私は行く)
Nous allons
ヌ ザロン(私たちは行く)
-Tu vas
テュ ヴァ(君は行く)

-Vous allez
ヴ ザレ(あなたは行く)
Vous allez
ヴ ザレ(あなたたちは行く)
Il va
イル ヴァ(彼は行く)
Ils vont
イル ヴォン(彼らは行く)
Elle va
エル ヴァ(彼女は行く)
Elles vont
エル ヴォン(彼女たちは行く)
NOTEvousは2人称の単数(あなた)と複数(あなたたち)の両方の意味を持ちます。

その1) 目上の人やあまり面識がない人との挨拶

相手をvousで呼ぶのは、多少なりとも敬意を払う相手や、あまり面識のない人に対してです。

お決まりのパターン! vousを使う挨拶会話の流れ

定番の挨拶は、だいたいこのような流れになります。

Aさん : こんにちは〇〇さん、ご機嫌いかがですか。
Bさん : とても良いですよ。ありがとう。あなたはどうですか?
Aさん :とても良いです。ありがとう。

これをフランス語にしてみましょう。よく使われる2つの例を挙げてみます。

パターン1

Aさん : Bonjour Monsieur Dubois. Comment allez-vous?・・・(1)
    ボンジュール ムッシュー デュボワ, コマン タレ ヴ?
Bさん : Très bien, merci. Et vous?・・・(2)
    トレ ビヤン, メルシー. エ ヴ?
Aさん : Très bien, merci.・・・(3)
    トレ ビヤン, メルシー.

パターン2

Aさん : Bonjour Monsieur Dubois. Vous allez bien?・・・(1)
    ボンジュール ムッシュー デュボワ, ヴ ザレ ビヤン?
Bさん : Je vais bien, merci. Et vous?・・・(2)
    ジュ ヴェ ビヤン, メルシー. エ ヴ?
Aさん : Oui, je vais bien, merci.・・・(3)
    ジュ ヴェ ビヤン, メルシー.

単語

comment : どのように、très : とても、bien : よい、merci : ありがとう、et : ところで、oui : はい

(1) のフレーズ

Bonjourの後は名称を入れずに、bonjour, comment allez-vous? と言うこともできます。でも名称を入れると丁寧な印象を与えます。

名称の言い方は「bonjour Monsieur Dubois,」 または「bonjour Madame Dubois,」などとします。姓を知らない場合などは単に「bonjour Monsieur,」あるいは「bonjour Madame,」と呼びかけることもできます。

「ご機嫌いかがですか」はcomment allez-vous?のほか、vous aller bien?もよく使います。

(2) のフレーズ

返事にはtrès bienのほか、je vais bienもよく使います。vaisは動詞allerの1人称単数活用です。

必ず「et vous? あなたは?」と聞き返し、相手の体調も気遣いましょう。こうして会話がつながっていきます。

(3) のフレーズ

パターン2では、間投詞的にouiを入れてみましたが、入れなくてもいいです。ここではouiは「はい」「ええ」「そうですね」などの意味で、仏語会話では会話のリズムを整えるような感じで、よくouiを挟みます。

ここでも返事はtrès bien、またはje vais bienのどちらでもいいです。

パターン1の(2)の文でBさんがtrès bienと言ったからといって、(3)でAさんも同じくtrès bienを使って揃える必要はありません。je vais bienを使っても問題ありません。

パターン2も同様で、(2)の文でBさんがはe vais bienと言っていますが、(3)でAさんはtrès bienを使っても構いません。


その2) 親しい友人との挨拶

親しい間柄ではtuを使います。ここでも動詞allerが使われており、tuを主語とする場合の活用形はvasです。

tuを使う挨拶会話の流れ

会話の流れはこのような感じになります。

Cさん : やあ、元気?
Dさん : 元気だよ、ありがとう。君は?
Cさん : 元気だよ、ありがとう。

この会話をもとに、よく使われるパターン3つを挙げます。

パターン1

Cさん : Salut! Ca va?・・・(1)
    サリュ! サ ヴァ?
Dさん : Ca va. Et toi?・・・(2)
    サ ヴァ. エ トワ?
Cさん : Ca va.・・・(3)
    サ ヴァ.

パターン2

Cさん : Salut! Tu vas bien?・・・(1)
    サリュ! テュ ヴァ ビヤン?
Dさん : Oui, je vais bien.  Et toi?・・・(2)
    ジュ ヴェ ビヤン. エ トワ?
Cさん : Je vais bien aussi.・・・(3)
    ジュ ヴェ ビヤン オッシ.

パターン3

Cさん : Salut! Comment vas-tu?・・・(1)
    サリュ! コマン ヴァ テュ?
Dさん : Comme si comme ça. Et toi?・・・(2)
    コム シ コム サ. エ トワ?
Cさん : Ca va.・・・(3)
    サ ヴァ.

単語

salut : やあ、ça va : 元気、順調だ、oui : はい、bien : よい、et : ところで、aussi : 同様に

(1) のフレーズ

親しい間柄では、salutを使うことが多いです。友達にbonjour!と言っても良いですが、少し改まったニュアンスになります。

毎日会うような友達は、パターン1が多いです。挨拶はそこそこに、別の会話に移るという感じですね。

時にはパターン2や3のように、tu vas bien?(調子はうまくいってる?)とかcomment vas-tu?(調子はどんな感じなの?)と聞くこともあります。単にça va?と言うより、少しだけ丁寧な印象があります。

(2) のフレーズ

パターン1,2,3で、それぞれ(2)の「元気だよ」の言い方を変えてみました。しかしこれが絶対というわけではありません。どのパターンにおいても、ça vaまたはje vais bienと好きな言い方で答えて構いません。 

パターン2では「oui」を頭につけてみました。実際Tu vas bien?は質問文なので、ouiと答えてからça vaとかje vais bienと続けることがよくあります。

パターン3のcomme si comme çaは「まあまあ」の意味。友達との間柄なので、こんな風に答えることもあります。

(3) のフレーズ

全てのパターンで、ça vaまたはje vais bienのどちらとも使えます。Très bienと答えてもいいです。そしてパターン2のように、文末にaussi(同様に)を加えることがよくあります。

覚えやすいものを選んで覚えよう

いくつかパターンを挙げてみましたが、まずは簡単そうなものを選んで覚えると良いと思います。出張、旅行中などで使うべき場面に出くわすこともあるでしょう。

ただし注意しておきたいのは、お店の主人やホテルの従業員、駅員など、全く面識がない人には「ご機嫌いかがですか」とたずねないことです。その場合は「bonjour」と一言挨拶するだけにとどめましょう。とはいえ、八百屋やパン屋など、何回も通って馴染みの客となれば「vous allez bien?」などと挨拶することもありますけれどね。