待望の復刻【パーカー 51】衰えを知らない永遠のモデル

2021-10-14

こんにちは、クリポンです。
万年筆は味のある筆記具です。購入時、好みのデザインや希望の価格に沿って、悩みながらも一つに決めますよね。とりあえず外見的には気に入ったとしても、果たして手にしたペンが自分に合うのか、この時点ではよく分かりません。
しばらく使い込んでみて、ようやくペンの個性が見え始めます。そこでやっと満足度が測れるようになるわけです。

80〜90%満足できる万年筆はたくさんあります。でもなかなか、100%納得のものに出会う機会は、私は少ないように思います。

久々に大満足の万年筆、2021年に復刻版として登場した「パーカー 51」をレビューします。


万年筆「PARKER 51」話題の2021年復刻版

1941年から続く人気モデル

こちらがパーカー 51です。数種類ある色から選んだのは、ティールブルーCTです。

パーカー51ティールブルーの万年筆

知る人ぞ知る、1941年に発売されたパーカーの名品です。歴史ある万年筆で、今日でも憧れを持つファンは少なくありません。
2021年の2月に復刻版パーカー 51が登場し、世界中で話題となりました。

ところでパーカー 51のデザインは、1939年に完成されたとのこと。この年はパーカー設立から51年目にあたり、それでパーカー 51の名が付けられたそうです。

パーカーについて簡単に述べておくと、1988年にアメリカで設立された会社です。しかしその後、パーカーの拠点はイギリスに移り、現在ではイギリスのメーカーとして知られています。

クラシカル、しかも独特なデザイン

パーカーといえば、このグレーのケース。しっかりしていて頑丈です。

頑丈な箱に入った万年筆

万年筆は地味ではありますが、品のある、落ち着いた佇まいです。

キャップ付きでは分かりませんが、外すとちょっとした驚きが。ペンの先まで軸が覆い被さっています。これぞパーカー 51です。

キャップを外した万年筆

1941年の発売当時においては、かなり斬新なデザインであったことがうかがわれます。
ペン先から尻軸まで、シュッと伸びた姿勢の良さが清々しいです。まるで空気抵抗を避けるかのような流線型。聞けば納得で、デザインのコンセプトは飛行機にあったそうです。

記録的な販売本数を誇ったパーカー 51。2021年復刻版は、ほぼ当時のデザインをとどめています。

80年も前のデザインなので、見方によってはクラシカルというか、古臭いと感じる方もいらっしゃるでしょう。このデザインをどう見るかは、各個人の好みですね。

パーカー 51にはボールペン バージョンもあります。

素材で2つに分かれるパーカー 51

パーカー 51には、プレミアムと名の付くものと、そうでないものがあります。その違いはペン先の素材にあります。

プレミアムのペン先は18金、それ以外はスチール(鉄ペン)です。上の写真のティールブルーは、スチールペンの方です。

万年筆全体の素材は、プレミアムもそれ以外のものも、共に軸はレジン、キャップは金属です。
ただしプレミアム(金ペン)のキャップは、ペン先と同じゴールド色にしてあり、より豪華な仕上がりとなっています。

スチールペンの軸色は4種類

パーカー 51は軸色にバリエーションがあります。ペン先がスチールものは以下の4色です。

  • ブラックCT
  • バーガンディーCT(赤)
  • ミッドナイトブルーCT
  • ティールブルーCT

CTはクロムメッキのことで、キャップなどの金属部分がシルバー色です。

価格はショップや時期によりますが、だいたい1万円前後です。

プレミアム(金ペン)の軸色は2種類

プレミアムの軸は2色から選べます。

  • プラムGT(紫)
  • ブラックGT

GTはゴールドメッキのことで、金属部分がゴールド色です。

気になる細部の特徴は?

個性が光るペン先

パーカー 51の特徴といえば、まずはペン先の仕様にあります。

ペン先はフーデッドニブ

ほんの少しだけ、ニブ(ペン先)の先端部分が顔を出しています。フーデッドニブと呼ばれています。確かにフードを被っているように見えますね。

鳥のくちばしのようなペン先

ちょろっと見えるペン先は鳥のくちばしのようです。独自性を備えたデザイン、さすがはパーカーです。

キャップはスクリュー式

今回の復刻版で、キャップはスクリュー式に改良されたとのこと。ネジのように回してキャップの開閉をします。

スクリュー式で開閉できるキャップ

プッシュ式キャップより、開閉が多少面倒に感じるかもしれません。でも浅めのネジで、キャップを回す回数は少なめなので、それほど苦には感じません。

キャップの頭部はおしゃれに仕上がっています。クリップにはもちろん、矢羽が健在です。

キャップについている矢羽クリップ

パーカーのロゴがキャップに刻まれています。

パーカーのロゴ

FRANCEと刻まれているように、フランス製です。

フランス製と書かれている

パーカー万年筆の独特な書き味

スチールペンはFニブのみ

日本で購入できるスチールペンは、Fニブ(細字)のみです。金ペンのプレミアムは、Mニブ(中字)とFニブの2つから選べます。

ヨーロッパでは、スチールペンの方にもMニブがあります。アルファベットを書くにあたっては、太めのペン先を好む人が多いです。

今回私はFニブを選んでみました。

Fと刻まれているのはニブの太さを表す

分かりづらいですが…裏側に「F」と書かれています。

指のコントロールが直に伝わる万年筆

書き味はとてもいいです。でも独特なペン先仕様のせいなのか、使い始めたとき、他の万年筆とは異なる感覚を覚えました。

ペンの先がどことなく頼りなげで心もとない。書き続けたら壊れるんじゃないかという、気さえしました。
もちろん壊れることはないのですが、通常の万年筆のような安定感が、ペン先に無いように思いました。個人的な意見ですけれどね。

安定を欠く原因は、ニブが軸の中に引っ込んでいること。ニブ近くを握りざるを得ないことにあるのかもしれません。

そのためか、指からペン先まで、直結しているような感覚があり、指のコントロールがそのまま直にペン先に伝わります。安定させながら綺麗に書くのに、ちょっとしたコツがいるように思うのです。

良くも悪くも、自分の思ったように表現できる。書けば書くほど面白く、ハマってしまったペンです。

試し書きをしたメモ帳

使用インクはグラフ フォン ファーバーカステルの「ディープ シー グリーン」です。

パーカー 51 万年筆の重さは?

キャップを閉めた状態で量ると22gあります。これだけ聞くと、重めのペンだと思いがちです。
しかしキャップを外し、軸のみを量ると11g。つまりキャップだけで11gあります。

筆記時、キャップをペンの後部にはめなければ、軽量の万年筆だと言えます。

ちなみにペンの長さは、キャップをはめた状態で14cmです。参考までに、ラミー サファリとほぼ同じ長さになります。

パーカーのカートリッジ・コンバーターについて

万年筆はカートリッジとコンバーターについて、どのメーカーのものが使えるのか、分からないことが多いですよね。

パーカーは独自規格をとっています。よってパーカー製のものしか使えないので注意してくださいね。

万年筆を分解した様子

写真はスライド式のコンバーターです。問題なく使えていますが、容量が少ないため、インクをしょっちゅう補充しなくてはいけないのが、唯一面倒な点です。

好みが分かれやすい万年筆!?

パーカー 51には派手さは無いけれど、長年多くの人に親しまれてきただけあり、洗練されたデザインだと言えるでしょう。とはいえ、その見た目も書き味も、好き嫌いが大きく分かれる万年筆のように思います。気になった方は、できれば実際に文房具店で見て確かめてから、購入するのが良いかもしれませんね。

万年筆

Posted by cripon