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知りたい!「モレスキン」とは…ブランド名に秘められた意味

2022-06-18

こんにちは、クリポンです。
海外在住という事情で、普段は海外製ノートの利用が多いです。とは言え、さすがにモレスキンを度々買うというわけにはいかないのですが。それがちょっと前に、ひょんなことから頂いて久々に手元にあります。やっぱりかっこいいですね、モレスキン。

ふと思ったのがモレスキンの名前。改めてモレスキンって何の意味だろう、と疑問に思ったのです。大抵の場合、ブランド名には何かしらの意味が込められています。

実はこのブランド名には、興味深い歴史が隠されています。現在のモレスキンのモデルは、フランスで作られていたノートだったことを知り、俄然興味が湧きました。様々な経緯をたどり、歴史に名を残す巨匠たちに愛されたノートであったからこそ、現在のモレスキンが存在するのです。

今回はモレスキンの意味、名前の由来についてお届けします。


モレスキンとはモグラの毛皮? 名前に隠された意味と由来

モールスキン布地との関係

「moleskine」と聞くと、多くの人がイタリアの有名ブランドを思い起こすでしょう。しかし古くはこの言葉は、別の意味を持っていました。

英語で綴れば「moleskin」になりますが、ある布地のことを意味していました。

日本語では布地を指して言う場合は、モレスキンではなくモールスキンと発音されます。

ノートの上に置いたボールペン1

モールスキンは綿素材の厚手の布地です。コーティングされており、独特な光沢をもちます。

耐久性に優れていることから、作業服などに利用されます。フランスでよく使われていた素材で、丈夫という点において、アメリカのデニムに匹敵するのがフランスのモールスキンとも言われます。

ちなみにmoleskineと終わりにeが付くのはフランス語です。

モレスキンのノートについてのレビューです。

手帳についてはこちらからどうぞ。

モレスキンは…モグラの毛皮?

ところで布地のmoleskinは、mole skinに由来します。moleはモグラ、skinは皮膚の意味。つまりモグラの毛皮のことです。

モグラの毛皮は滑らかで光沢があります。それゆえに、この綿素材の布地は、比喩的にmoleskin(モールスキン)と呼ばれていました。

モレスキンのノート2

モールスキン布カバーのノート

丈夫なモールスキン布は作業服に利用されるほか、軍服、医療においても使われていました。さらにはノートのカバーとしても利用され、フランスでは「carnet de moleskine(モールスキンのノート) 」と呼ばれていました。

ここでちょことフランス語について、carnetは手帳や小さめのノートブックのことです。deは「〜の」の意味もありますが、ここでは「〜でできた(材料)」と取った方が良いでしょう。

モールスキン布地で装丁されたものは、ただそれだけでcarnet de moleskine、つまり「モールスキン布のノート」と呼ばれていたのです。

表表紙の内側にある小さなロゴ

例えば1939年にフランスで出版された「carnets de moleskine」という小説があります(内容は戦争関連のお話です)。著者は仏人のルシアン・ジャック(Lucien Jacques, 1891-1961)です。

タイトル「モレスキンの手帳」は、もちろん現在のモレスキン社のノートではなく、モールスキン布地で装丁された、名も無いノートのことを言っています。この時代には特別何かの商標があったわけではないのです。

ゴッホやピカソなども、モレスキンを愛用したと伝えられています。彼らのモレスキンも、モールスキン布によるカバーのノートのことでした。

モレスキンを愛したチャトウィン

モールスキンのノート愛用者として有名な人物に、イギリスの作家ブルース・チャトウィン(Bruce Chatwin, 1940-1989)がいます。

当時このノートは人々から「モールスキン布カバーのノート(carnet de moleskine)」と言い表されていました。

チャトウィンはそれを略して「moleskine」と親しげに呼び、彼の作品にもその名が登場しています。

ボールペンでノートに書き込んだ様子

ところでフランスのトゥール(Tours)にある、家族経営の小さなアトリエでは、19世紀からモールスキン布カバーのノートを製造していました。このノートはパリの文房具屋に出荷されていて、チャトウィンは特にこのアトリエのものを、パリで購入していたそうです。

しかし1986年、このアトリエが店じまいをすることになりました。チャトウィンは衝撃を受けて、見つけられる限りの在庫を買い取ったとのことでした。彼のモレスキンへの愛着がかいま見えるエピソードです。

救われた奇跡のノート

チャトウィン愛用のノートは市場から消え、人々から忘れ去られることに。しかしチャトウィンが自身の著作で語ったこのノートに、興味を持ったイタリア人たちがいました。彼らはミラノの会社Modo&Modoの責任者でした。

何とかこのノートを復刻させようと奔走し、ついに1997年にブランド「MOLESKINE」が立ち上げられたのです。

こうして始まったモレスキン社のノートは布製カバーではなく、厳密にはチャトウィンのものとは異なります。しかし多くのインスピレーションを受けて、彼が使用したものに近づけたノートが作られました。

横から見た様子1

チャトウィンから着想を得て作られたこのノートは、モレスキンでは「クラシックノートブック」と呼ばれ、現在も世界で人気のベストセラーです。チャトウィンがなぜ好き好んで使ったのか。手に取り使ってみるとその良さが分かるでしょう。

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ヨーロッパでよく見かけるモレスキン型ノート

実はピカソなどがモレスキンを使ったということに対してあれ?と思っていました。確かモレスキン社は比較的新しいメーカーだと聞いていたからです。まあいいやとそのままにしていたのですが、ようやくどういう事だったのか分かりました。色々と奥が深いですね。

現在のモレスキン型といいましょうか、同じ作りのノートはヨーロッパに結構あります。つまり20世紀初〜中期において、モールスキンのノートに限らず、この型のノートは割と普及していたということでしょうか。よく見かけるのはその名残なのかなと思ったり…真相は分かりませんがいろいろと想像していると楽しいです。

ノート・手帳

Posted by cripon