なぜ万年筆? 使いたくなる理由と初心者がはまる魅力とは

2020-10-09

こんにちは、クリポンです。
近年、万年筆に興味を持つ人が増えているそうです。中には、万年筆を一度も使ったことがない!という方もいらしゃるでしょう。万年筆は、ぜひ一度試していただきたい筆記具です。シャープペンシルやボールペンに比べて、こんなに快感に書けるペンが存在するのかと、驚かれると思います。
今回は万年筆が好まれる理由と、その魅力についてお伝えします。

 

初心者だからこそ、万年筆に惹かれる理由と魅力を知りたい!

万年筆の歴史

万年筆は海外生まれの筆記具です。その歴史は古くにさかのぼりますが、「Fountain pen」(英語で万年筆の意味)の名前が初めて登場したのは1809年。当時の万年筆は、インク漏れが起こりやすく、使いやすいものではなかったようです。
しかし転機となったのは、1883年にウォーターマンが毛細管現象を万年筆に利用したことでした。インクをスムーズに、しかも調整しながら送り出すシステムを開発したことで、インク漏れが起こることが少なくなったのです。現在の万年筆も、このシステムを基礎としています。

日本に万年筆が輸入されたのは1884年のこと。すぐに日本で、万年筆の模倣品が作られ始めました。末長く使えるペンという意味で、「万年筆」の名が付けられたそうです。

 
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万年筆に魅せられるのはなぜ?4つの理由

万年筆の利用者が増えているとは、とても嬉しいことです。万年筆を使う人が増えるほど、万年筆や関連商品(インクやコンバーター、果てはノートなども含め)の開発が進み、魅力的な商品が次々と登場してくるかもしれませんよね。
なぜ万年筆を使う人が増えているのか。その理由を4つ挙げてみましょう。

 

1. 文房具ブーム

度々文房具ブームが起こっていますが、その延長上に、万年筆ブームがあります。文房具に興味を持ったことで、万年筆を使い始めたという方もいるのではないでしょうか。

 

2. 良質な低価格万年筆の登場

万年筆は高価なものというイメージがありました。しかしプレピーやカクノなど、低価格なうえに書きやすい万年筆が登場し、若い世代でも手が届くようになりました。

 

3. 手書きが見直されている

パソコンやスマホを使って記録するすることが、一般化しています。デジタル化が進むに従って、逆に手書きの良さが見直されています。
手書きが好まれる理由は、配置を気にすることなく、自由に文字を書けること。図や絵なども簡単に描けます。何よりも自由さがポイントなんですね。
それに手書きの方が発想が豊かになり、アイデアがたくさん出てくる、という経験はありませんか。手を使うことは、脳に直接アクションを起こします。そのため手書きをすると、学習したことが、脳に記憶としてより残りやすいそうです。
メモ程度のことなら、スマホやパソコンを使うのも良いでしょう。でも勉強するときなどは、手で直接書く方が、結果的には効率よく覚えられるようです。

 

4. 手帳術やノート術に繋がる筆記ブーム

手帳術やノート術のノウハウが広がる中、ノートだけでなく、筆記具にもこだわる人が増えています。何気なく試してみた万年筆の、独特な書き味や筆跡に魅せられてしまう。気がつけば手放せないペンとなってしまうのです。

最近は万年筆が持っていた、近づきがたいイメージが取り払われつつあります。価格帯が広がったこともあり、万年筆が身近な存在となりました。これからまだまだ、万年筆愛好者が増加していきそうですね。

 
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万年筆が好き!3つの魅力とは?

万年筆利用者が増えているのは、それだけ万年筆が、人々を惹きつける魅力を持っているということです。万年筆の魅力とは何なのでしょうか。3つ挙げてみます。

 

1. 他の筆記具にはない書きやすさ

万年筆の一番の魅力は、何と言ってもその書きやすさ。気持ちよくインクが出て、スルスルとかける快感は、他の筆記具では味わえません。

2. 繰り返し何年も使える

定期的に手入れをきちんとすれば、万年筆は半永久的に使用できる筆記具です。高い万年筆を購入したとしても、上手に使えば一生使えるわけです。十分に元を取ることができそうです。

 

3. 豊富なインクの種類

万年筆愛好家が、必ずと言って良いほどハマるのがインク沼です。それほど、万年筆のインクは奥が深いのです。日本のメーカーから海外メーカーまで、その種類は驚くほど豊富。これほどまでに、インクの質や色のバリエーションが充実している筆記具は、他に類を見ません。

 

フランスでは身近な万年筆

私は学生時代に万年筆を使ったことがなく、使うようになったのは、フランスに住み始めてからです。フランスでは昔から、学生が万年筆を使う文化があります。そのため万年筆は、スーパーに行けば、必ず置いてあるほどの身近なペンです。使ってみて、万年筆ってこんなに書きやすいペンだったのかと、その魅力にはまりました。
日本ではここ数年、万年筆使用者が増えてきていることもあり、万年筆に関する雑誌や記事を多く見かけるようになりました。記憶にはないのですが、私もどこかで読んだ、万年筆関連の記事に影響されて、万年筆に興味を持つようになったのかもしれません。

 

フランスでは小学生も万年筆を使う

フランスでは、万年筆人口は減少の一途をたどっています。20世紀前半までは、多くの学生が万年筆を使っていました。しかしその後、手軽に使えるボールペンが登場したことで、万年筆離れが進みました。

 

とはいえ、今でも万年筆を好んで使う学生は少なからずいます。小学校で万年筆を使う生徒もいます。「ボールペンで字を書くのが苦手」という子供は少なからずいて、万年筆の方が書きやすいという子もいるんです。

でも万年筆って何歳くらいから使えるものなのでしょうか。子供が「ボールペンは嫌!」と言った場合、お母さんたちは悩むものなんです。ボールペンがダメなら他のどの筆記具を使わせようか、あるいは万年筆?と。でも10歳前の子供に、万年筆は早すぎるとする意見が多いようです。

子供達にとって、時に文房具はおもちゃの一部となってしまうもの。万年筆のインクで汚したり、ペン先をあっという間に壊したりすることがよくあります。小さいうちは、ボールペンやフェルトペンを使わせておいたほうが無難かもしれません。

小学生の時から万年筆で勉強するなんて、ちょっと贅沢で素敵なことですよね。でももちろん、小学生のうちは高価な万年筆は使いません。海外の文房具メーカーでは、子供達が万年筆を使うという前提で、子供向けの万年筆を展開しています。ペリカノジュニアやラミーABCなどがそうです。スーパーPBの万年筆もあります。カラフルで可愛い、子供の目を引きそうな万年筆がたくさん売られています。

 
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万年筆が一番使いやすい?

仏人の私のダンナさんは、小中学校の頃に万年筆を使っていたそうです。クラスメートも多数使っていたのだとか。
私たち日本人の場合、学校でよく「シャーペンの芯持ってない?」というやりとりをしますよね。同じように、彼の学生時代は「インクカートリッジ持ってない?」と近くの席の子とやりとりをし、授業中にBICの青色カートリッジなんかが、頭上を飛び交っていたそうです。その後、高校生の頃から、面倒になって万年筆を使わなくなったとか。
ところが数年前から「手にしっくりくる筆記具がない」とぼやいていて、去年あたりから万年筆に戻り、今や万年筆派です。
何事にも好みがあるものです。フランスでも、万年筆の書き心地があまり好きではないという人もいます。それに手入れが少々面倒という、人によってはマイナスとなる点もあります。でも経験として一度くらい、万年筆を使ってみるのも悪くないかもしれませんね。