裏抜けしないノートは?「ロディア・モレスキン・ロイヒトトゥルム」で検証

こんにちは、クリポンです。
前回の記事では、ロディア、モレスキン、ロイヒトトゥルム1917のノートの違いについてまとめました。異なる点は色々とありますが、やはり気になるのは、ペンや万年筆インクの裏抜け具合ではないでしょうか。

なぜ裏抜けしやすい、しにくいノートがあるのか。実は紙の坪量が関係しています。

今回は3社のノートのインク裏抜け問題について、紙の坪量との関係から検証していきます。


「Moleskine / Leuchtturm1971 / Rhodia」坪量と裏抜けの関係は?

3社の大きな違いは坪量だった!?

数多くのノートが存在する中、多くの人が話題にする3大メーカー、左からロディア、モレスキン、ロイヒトトゥルム1917です。

モレスキン、ロイヒトトゥルム、ロディアのノート3

作りがよく似ている3社ですが、それぞれに特徴があります。そして決定的に違うものの一つに、紙の坪量があります。

坪量はインクの裏抜けと少なからず関係します。水性ペンや万年筆をよく使う方は、坪量について知っておくと、ノートを選ぶときの参考になるでしょう。

3社のノート比較について、こちらの記事にまとめています。

10g/m2ずつ異なる坪量

坪量とは紙の重さのこと。1平方メートルあたりの重さ(g/m2)を表したものです。

3社のノートの坪量を数字で見ると、あることに気づきます。

  • モレスキン(クラシックノートブック) : 70g/m2
  • ロイヒトトゥルム1917(クラシック) : 80g/m2
  • ロディア : 90g/m2

それぞれ10g/m2ずつ、坪量に開きがあるのが分かります。この数値の違いから、インクの裏抜けについて説明できるのです。

坪量についてはこちらの記事もどうぞ:

万年筆ユーザーは「坪量」に注目

単純に言えば、坪量(1m2あたりの重さ)が大きくなればなるほど、紙の厚みが増していきます。そして紙が厚くなればなるほど、インクが裏に抜けにくくなります。

坪量の例を挙げると新聞紙は43g/m2、官製ハガキは209g/m2、水彩紙は190〜800g/m2です。水彩画では水を使うため、水彩紙は坪量の大きい、しっかりと厚めの紙が必要になります。

水に溶いた絵の具ほどではないものの、万年筆もある程度の紙の坪量が必要になります。万年筆を使うなら、80g/m2以上が望ましいところです。

日本の一般的なノートは75g/m2が多いのですが、万年筆向きノートとされるものは、80g/m2以上のものがほとんどだと思います。

NOTEここまで書いておいて何なんですが…インクの裏抜けに関して、坪量は絶対の目安ではなく、一応の目安です。裏抜けは紙の材料・質などにもよるからです。実際、80g/m2以下の紙でも裏抜けしにくいものがあり、その逆もあります。メーカーそしてノートブランドによります。

坪量で見る!3社ノートと裏抜けの関係

3社のノートの裏抜け具合を知るにあたって、坪量が参考になります。

  • モレスキン(クラシックノートブック) : 70g/m2
  • ロイヒトトゥルム1917(クラシック) : 80g/m2
  • ロディア : 90g/m2

モレスキンで万年筆が裏抜けしやすいのは、70g/m2と坪量が小さいためとも言えます。万年筆で70g/m2の紙は厳しいと言わざるを得ません。

80g/m2のロイヒトトゥルムと90g/m2のロディアは、万年筆でも裏抜けしにくいです。それに実際に試してみると、ロディアが最も幅広くペンを使えることが分かります。

触ってみると明らかなように、ロディアは90g/m2とあって、他の2つに比べて紙が分厚いです。

NOTE坪量と紙質の良し悪しは別の問題です。坪量が小さいから紙質が悪い、あるいは坪量が大きいから紙質が良いとは一概には言えません。

ノートは坪量が多い方が良いのかというと、裏抜けに関してはそうですが、坪量が多いほど紙がゴツくなっていくという問題もあります。少しずつ画用紙に近づいていくとでも言いましょうか。ある程度、紙が薄い方が、ノートの全体的な見た目はスマートになります。

ロディア・モレスキン・ロイヒトトゥルムで裏抜けテスト!

どの程度裏抜けするのか、3社のノートで試してみました。

70g/m2のモレスキン

使用したペンはファーバーカステルのピットアーチストペンと蛍光ペン(マイルドライナー、スタビロ)です。

モレスキンに蛍光ペンで書いてみた様子
蛍光ペンの裏抜け具合

使用したペンの名前を万年筆で記したのですが、インクが裏に抜けてしまいました。

モレスキンで蛍光ペンの使用は厳しいです。モレスキンだけでなく、インクの出量が多い蛍光ペンは大半のノートで裏抜けしますけれどね。

別のペンでも試してみました。

様々な黒字ペンで書いた様子
黒字ペンの裏抜け具合

万年筆はダメですね。シグノやスタビロポイント88も裏に滲み出ています。

80g/m2のロイヒトトゥルム1917

エルバン、ラミー、ペリカンのインクを使い、万年筆(中字、中太字)で書きました。

つる草模様はファーバーカステルの筆ペンです。

万年筆のインクテスト
万年筆で書いた紙の裏

万年筆は裏抜けなしで全く問題ありません。筆ペンは、軽く滲みがある箇所もあります。

モレスキンに比べて裏抜けしにくいものの、色がよく透けて見えます。水性ペンなどでカラフルに絵を描くと、その裏ページはちょっと見た目が騒がしい感があります。

蛍光ペンも試してみました。

ロイヒトトゥルムで蛍光ペンテスト
ロイヒトトゥルム蛍光ペン裏抜け具合

やはり蛍光ペンは裏抜けてしまいます。色が透けてしまうのも気になります。

90g/m2のロディア

ロディアのゴールブックで試してみました。ウェブノートブック、ロディアラマも使用されている紙は同じです。

まずは万年筆で描き、つる草模様は筆ペンです。

万年筆のインクテスト
万年筆の裏写りはなし

全く裏抜けなしで、それほど透けて見えず、この程度なら気になりません。

次は蛍光ペンです。

蛍光ペンのテスト
蛍光ペンの裏写り

3社のノートの中では、ロディアが最も裏抜けが少ないことが分かります。

左の真ん中あたりにインクが滲み出ているのは、ファーバーカステルのテキストライナー46メタリックです。ラメ入りのアート用蛍光ペンでインクの出る量が多めなので、このペンを使うならばもっと坪量が欲しいところです。

マイルドライナーやスタビロは、ロディアなら使えそうです。

万年筆ユーザーにおすすめノートはこれ!

3社のノートはどれも素敵で、紙質も良いです。ただ坪量の違いがあるので、筆記具に何を使うのか考えた上で、選ぶと良いでしょう。

万年筆を使いたいならば、ロイヒトトゥルムかロディアがおすすめです。モレスキンのクラシックノートブックは、万年筆の使用には向かないと思います。

いろいろな水性ペンでイラストを楽しみたいのなら、ロディアが安心して描けると思います。

インクの出量が多い蛍光ペンは、メーカーや色によりますが、ロディアでも裏抜けします。蛍光ペンやラメ入りペンなどを多用してノートのデコレーションをしたい場合は、さらに坪量の大きいノートを選ぶのも一つです。

ロイヒトトゥルムとモレスキンの坪量増量ノート

近年は様々なメーカーから、あらゆる種類のペンが販売されています。これらで裏抜けを気にせずにノートを飾りたい!バレットジャーナルを楽しみたい!こんな場合はどうしたら良いのでしょう。

解決策として、坪量が大きめのノートを選ぶという選択があります。モレスキン、ロイヒトトゥルムからは、多様なペンが使える、坪量増量のノートが出ています。

ロイヒトトゥルムの坪量120g/m2バージョン

ロイヒトトゥルムからは、あらゆるペンで筆記やイラストを楽しめるように、坪量120g/m2バージョンのノートが販売されています。

A5サイズのハードカバーのみで、全203ページあります。残念ながら今のところは、日本では手に入れるのが少々難しいかもしれません。

モレスキンの坪量120g/m2「バレットノートブック」

モレスキンにも、坪量120g/m2バージョンがあります。「バレットノートブック」と言い、ラージサイズ(13x21cm)のみです。バレットジャーナル仕様になっていて、全158ページです。

各ノートについて詳しくレビューしています。

坪量をノート選びの参考に

私の住むフランスでは、水性ボールペンやフェルトペン、万年筆を使う人が多いです。裏抜けしないよう考慮されているためか、お店に並ぶノートは80g/m2以上のものがほとんどです。実際にフランスのサイトでは、子供の学習用ノートは80g/m2以上のものを選ぶと良いとアドバイスされているのをよく見ます。それからちょっと感心するのは、こちらでは坪量が生活の中に浸透していることです。ノートやコピー用紙を、坪量を基準に選ぶ人が少なからずいて、多くのノート・コピー用紙には、例えスーパーPBのものでも坪量が記載されています。海外製のノートには坪量が表示されていることが多いので、選ぶときの参考にしてみてくださいね。

ノート・手帳

Posted by cripon