人気の「ロットリング600」シャープペンが選ばれる秘密は?
こんにちは、クリポンです。
製図用シャープペンを使ったことはありますか。「製図用」と聞くだけで、自分にはふさわしくないような気になるもの。私も昔はそうでした。
筆記の専門家が使うだけあって、製図用シャープペンには、書きやすいものがたくさんあります。だからこそ、使わないでいるのはもったいない!メモを取ったり勉強におけるノート書きなど、普段使いにもおすすめです。
今回は、ロットリングの人気製図用シャープペンシル「ロットリング600」をレビューします。
「 rOtring600」シャープペンが愛されるのはなぜ?
シンプルさに惹かれる「ロットリング600」
ロットリング製品の中でも人気が高い「ロットリング600」です。
ドイツ発の「ロットリング rOtring」は筆記具を中心に販売するメーカーです。1928年に創業以来、機能性とデザイン性の両方を追求し続け、数々の人気商品を生み出してきました。
特にシンプルで使いやすい600は定評があります。軸色の種類も8色と多く、コレクターを喜ばせてくれるモデルでもあります。
600には多機能ペンバージョンもあります。
豊富に揃った軸色、全8色あり!
600の軸の色は、現在8色にまで増えました。個性的な色揃いです。
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私が持っている600はシルバーです。光沢を抑えた、控えめでマットな色です。派手さはないけれど、その緻密な作りからは存在感が十分に感じられます。
定番色のシルバーとブラック軸:
アイアンブルー、マダーレッド、カモフラージュグリーン :
ゴールド、パールホワイト、ローズゴールド :
「ロットリング600」に惹かれる理由はこれだった!
目を引く赤色リングとロゴ
ロットリングと言えば、赤いリングがポイント。シルバーに映える赤色が素敵です。
ブランド名「ロットリング rOtring」は、ドイツ語のrot(赤) ring(輪)を組み合わせた言葉です。
軸の赤リングは、ロットリングの名前そのものを表しているんですね。
グリップには滑り防止の加工
軸と同様にグリップも金属製です。軸は正6角形ですが、グリップは円形を取っています。
指の滑り防止のために、表面にはギザギザとした細かい模様(ローレット加工)が入っています。
指が痛くなりそうな見た目ではありますが、実際は違います。サラッとしていて肌に優しく、指に馴染むグリップです。
ブレのない書き味
ロットリング600は筆記時の、芯のぐらつきが全くありません。ペン先がぐらつくシャープペンは、たまにありますよね。
ぐらつかない理由は、ガイドパイプが完全固定されているからです。ガイドパイプとは、芯が繰り出されるペン先の細長いパイプのこと。書いた時の安定感は抜群であり、プロが600を好む所以です。
しかし場合によっては、ガイドパイプの固定が欠点となることもあります。固定されているために、ガイドパイプの格納ができないのです。
尖ったパイプがむき出しになっているから危なっかしい。しかも筆箱やカバンの中に直に入れると、壊れてしまうことも。落としたりぶつけたりした時には、ガイドパイプが曲がってしまう場合もあります。
一般に持ち運びに便利とされるのは、ガイドパイプの格納が可能なシャープペンです。600はペン先に注意が必要であり、少々不便だと言えます。
芯の硬度を表示できる
600には、芯の硬度を表示する窓が付いています。窓の周りにはギザギザ模様が施されていますが、これもグリップ同様、ローレット加工(デコボコ模様の加工)です。
この部分を回転させ、表示したい硬度に変えます。
グリップ部分と硬度表示窓、軸の両端にローレット加工をもってくるところがなんとも憎いです。バランスが取れたデザインですね。
ローレット加工された部分はキラキラと光るんですよ。
とってもシンプルなデザインの「ロットリング600」。でもローレット加工をデザインとしてアクセント的に扱うことで、おしゃれに仕上がっています。
シャープペンの重さは?
600は金属製である分、少し重めのシャープペン。重さは22gです。
軽めの筆記具に慣れている場合、22gというのは結構な重量感があります。すごく重いわけではないですが、好みが分かれるところです。
選べる4つの芯の太さ
芯の太さは4種類あるのが嬉しいですね。0.35mm、0.5mm、0.7mm、2mmがあります。
私は以前購入したrOtringラピッドプロが0.7mmだったので、600は0.5mmを選びました。
のちにロットリング800も手に入れましたが、こちらは0.7mmを選んで使っています。
選ぶときに役立つ!ロットリング製品の違い4つ
ロットリングには、種類豊富なシャープペンモデルが揃っています。自分に合う1本を選ぶのに、違いが分からず、戸惑うことがよくあります。
ここでは選ぶときに役立つポイントを4つ挙げましょう。
1. 数字が大きいほど質が良くなる
今回ご紹介する「600」のように、商品名に数字がつけられた製品は他に「300」「500」「800」「800+(プラス)」があります。
これらの大きな違いは、シャープペンの素材にあります。300 < 500 < 600 < 800というように、数字が大きいほど質が良くなり、価格も上がっていきます。
2. プラスチック軸と金属軸
軸の素材は2種類あります。「300」「500」はプラスチック軸、「600」「800」「800+」は金属軸です。
3. 「800」と「800+」の違いは?
「800」と「800+」の作りはほぼ一緒ですが、「800+」では尻軸がスタイラスになっています。タッチペンとしてスマホやダブレットで使用できます。
4. ラピッドプロって何?
「ラピッドプロ」は「600」とほぼ同じ価格帯の製図用シャープペンです。600や800などとは別ラインの製品でデザインが異なります。ラピッドプロと600の違いについては後述します。
下の写真では800と600を並べてみました。左が800、右が600です。
ラピッドプロについて書いています :
ロットリング 800についてはこちらから :
ロットリング 600 3in1マルチペン :
ロットリングのシャープペン全般についてまとめています :
迷ってしまう「ロットリング600」と「ラピッドプロ」その違いは?
600はラピッドプロとよく似たシャープペンで、価格もだいたい同じくらいです。その違いは何なのか、2つを比べてみましょう。
左のシルバーが「600」、右のブラックが「ラピッドプロ」です。
1) 同じ6角形でも形が異なる
両方とも軸の形は6角形で、卓上で転がりにくい形をとっています。でも全く同じではないんです。
ロットリング600の軸は正真正銘の正6角形を取っています。
一方、ラピッドプロは緩やかな6角形で、円に近い形です。6角形の辺の部分に丸みをもたせてあります。
2) ペン先の仕様
600は製図対応とされています。それに対しラピッドプロは、製図のみならず、普段使いとしても使いやすいように考慮されています。
600の場合、ペン先は細くガイドパイプが長めなので、芯の先までよく把握できます。それにガイドパイプが固定されているため、筆記中にぶれることがありません。
精密かつ正確な筆記が求められる場合に、適したシャープペンが600です。
ラピッドプロの仕様も600に負けてはいませんが、その作りはもっと柔軟です。600にはできないペン先の格納が、ラピッドプロでは可能です。
またクッション機能があるのもラピッドプロの特徴。クッション機能とは、芯の先を紙などに押し付けると、まるでバネのように芯がガイドパイプの中に引っ込む機能です。こうして筆圧を逃すことで、芯が折れるのを防ぎます。
クッション機能は、筆記の目的によってはそぐわない場合もあるので、好みによって600またはラピッドプロを選ぶのがおすすめです。
3) 軸の長さ
ロットリング 600の方が軸の長さが短いです。他メーカーのものと比較しても、600は短めです。
グリップ周りの長さも、ラピッドプロよりロットリング 600の方が短いです。600は小ぶりなシャープペンだと言えますそもそも。
4) シャープペンの重さ
軸の短さが関係しているのでしょうか。ロットリング 600は22g、ラピッドプロは24gです。やはりラピッドプロの方がずっしりと重さを感じます。
5) ガイドパイプの格納
ラピッドプロはガイドパイプを格納できますが、ロットリング 600はできません。
6) 芯の硬度を表示できる?
ロットリング 600には表示窓が付いていますが、ラピッドプロにはありません。
定番色のシルバーとブラック軸:
アイアンブルー、マダーレッド、カモフラージュグリーン :
ゴールド、パールホワイト、ローズゴールド :
600とラピッドプロ、どちらがいいの?
600とラピッドプロ、両方とも好きです。でもどちらか選べと言われたら、私はラピッドプロを選びます。ラピッドプロの方が、軸を握って書いてみた時に感覚的に合うからです。これはあくまで私の個人的な軸との相性であり、他の人はきっと違った意見を持つでしょう。
この2つのシャープペンは良く似ているけれど、使ってみると違いが分かってきます。どちらも良い製品なので、あとは好みの問題でしょう。
そもそもロットリングのシャープペンはそれぞれに良さがあって、値段も違います。どのモデルが一番良いのかという議論は、個人的な好みと軸との相性により、意見が分かれやすいのがロットリングだと思います。順位付けするのは難しいのです。どのモデルを選ぶか迷っている方は、やはり実際に握って書いてみるのが確実ですよ。