3つの違いは?【グラフギア1000/グラフギア500/グラフ1000フォープロ】ぺんてる製図用シャーペン
こんにちは、クリポンです。
普段使いのシャープペンとして製図用という選択肢もあります。機能重視で、何よりも書きやすさに重点を置いています。軸の太さや重さなどはモデルによって違いがあるものの、一度自分にぴったりなものが見つかれば、リピートするほど手放せなくなるかもしれません。
ぺんてるで人気の製図用シャープペン「グラフギア1000」「グラフギア500」「グラフ1000フォープロ」この3モデルの特徴や違いについてレビューします。
Pentel 人気の製図用シャープペン「グラフシリーズ」
人気のグラフギア1000/500・グラフ1000
上からグラフギア1000、グラフギア500、グラフ1000(フォープロ)です。
いずれもぺんてるが販売する、製図用に特化されたシャープペンです。
グラフ1000(上の写真の黒軸)の歴史は長く、発売は1986年。その後グラフ1000に続く、シリーズ化されたモデルが登場しました。
中でも知られているのが、グラフギアシリーズ(特に1000と500)です。書きやすい上にデザインの良さも相まって、グラフ1000と共に人気があります。
グラフシリーズは他にもグラフレットや、海外向け製品であるグラフ600、グラフギア800や300など多数あります。
これらが気になる方もいらっしゃるでしょう。日本では商品の名前を変えて販売していることもあり、例えばグラフギア800はぺんてるp365、グラフギア300はPG-METAL350と同じものです。
3つの違いは重さにあり!?
グラフギア1000・グラフギア500・グラフ1000フォープロは、製図用という共通点を持ちながら、同時にそれぞれ個性もあります。
この3つに見るべき点は色々とあるものの、大きな違いの一つに重さがあります。
軸の重さは意外と大切です。好みに合わず重すぎる、又は軽すぎると、それだけで使うのが嫌になってしまうこともあります。
重量やその他の点について、各モデルの特徴を見ていきましょう。
グラフギア1000
軸の素材 : 金属 |
今回挙げた3つの中では、特にデザインや機能にこだわったモデルです。軸全体が金属製で、グリップには一部ゴムが使われています。
金属軸ということで少し重めの20g。すごく重いというわけではないものの、普段軽めのシャープペンを使っている場合は、慣れないうちは疲れを感じるかもしれません。
重心については真ん中あたりで、低重心ではありません。すぐ後に述べるペン先の収納機能のせいもあって、後部のノックする側にもそこそこの重さがあります。でも偏りがあるわけではなく、握った時のバランスは良いです。
グラアフギア1000だけのワンタッチ収納
グラアフギア1000の特徴は、ガイドパイプを収納できることです。クリップの端を押すことでワンタッチ収納できます。
細いガイドパイプは曲がりやすいので、収納できると持ち運びに便利です。
ただ引っ込める時にバチンと大きめの音がするので、場所によってはうるさく感じられるかもしれません。
ところでクリップが開いた状態でペン先が引っ込むものに、他にもペリカンのスナップ、ラミーのスイフトなどがあります。
このタイプだと、胸ポケットに挟む時には必ずペン先が引っ込むので、服の生地を芯で汚さず済むメリットがあります。
限定カラーです。
グラフギア500
軸の素材 : 金属、樹脂 |
グラフギア1000とは異なり軸は樹脂製、つまりプラスチックで、グリップやクリップ、ペン先など部分的に金属が使われています。軸色はグレーで控えめな見た目です。
15gと中程度の重さで、低重心です。握る手に負担が少なく、多くの人に受け入れられやすいでしょう。
価格はグラフギア1000の半分以下と気軽に買えるモデルです。
グラフ1000フォープロ
軸の素材 : 金属、樹脂 |
グラフギア500同様に樹脂軸で、グリップ(一部ゴム使用)やクリップ、ペン先などは金属です。
重さは最も軽い11gです。低重心仕様ですがもともとが軽量なので、低重心のメリットはそれほど感じられないかもしれません。
ブラックでかっこいい反面、細軸で軽量なところが好みの分かれ目となりそうです。
「グラフ1000 CS」カラーバージョンです。
こちらは限定版です。
製図用だから使いやすい! グラフシリーズ
製図用とは?
「製図用」は一般のシャープペンと何が違うのでしょう。その特徴は次の通りです。
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シャープペンの重さや重心の位置、素材、ペン先格納の可能/不可能などについて決まりはなく、メーカーによります。
好きなデザインのものを見つけるためにも、いろいろと探してみると良いでしょう。ただ重心については、国内メーカーは低重心のものが多いですね。
1. 芯の先まで見やすい形状
製図用の最たる特徴はペン先にあります。細く長めに作られており、さらにはガイドパイプ(芯が繰り出される管)を備えています。
ガイドパイプの長さは4mmほどあるものが多いです。
上からグラフ1000、グラフギア500、グラフギア1000。いずれも段階的に細くしてあり、十分な長さが取られていいます。
例えばこちらは一般的なシャープペンです。随分と形状が異なり、長いガイドパイプはありません。
製図仕様の利点は、芯の先まで目で捉えやすいことにあります。そのため緻密で正確さが要求される筆記に適しています。定規やテンプレートを使う時にも、製図用の方がより使いやすいです。
2. 握りやすい! グリップ
ぺんてるといえばデュアルグリップですね。金属グリップに所々ゴム素材が散りばめられています。
金属とゴムの組み合わせで、滑りにくくなる上に、握った時の感触が柔らかく筆記が楽になります。金属の硬さが苦手な方におすすめです。
グラフギア1000
グラフギア1000では、黄色い楕円形の部分がゴム素材となっています。ドット柄にしてあるのが可愛らしいです。
ベースは金属グリップなので感触は硬めですが、ゴムが緩衝材となって硬さが少し緩和されます。
とは言えゴムの量がそれほど多くはないので、例えば下のグラフギア500よりもほんの少し弾力性を感じる程度です。
グラフギア500
グラフギア500は金属のみのグリップです。
ローレット加工で表面はギザギザとして見えるものの、滑らかな触り心地です。逆に滑らかすぎて指が滑りそうになる時もあります。その点ではゴム部分のあるグラフギア1000の方が安定しています。
グラフギア1000と500を比べると、500のほうがグリップ部が短く、気持ち細めです。
グラフ1000フォープロ
グラフ1000もデュアルグリップです。金属グリップ上のゴムの量が多めで、グラフギア1000に増して弾力性があります。
同じデュアルグリップでも、グラフギア1000のような硬さやローレットのザラザラ感はなく、肌触りが優しいです。握っていて楽ちん!そんな理由から、グラフ1000を好む方も少なくないでしょう。
3. 芯径の種類
ぺんてるの製図用シャーペンは、5種類の芯の太さから選べます。
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太さごとに色分けされています。軸には部分的にこの色が使われ、芯の太さがひと目で分かります。
なぜそんな必要があるのでしょう。それは製図用の場合、数種類の芯径のものを使い分ける必要もあるからです。
後部キャップの後ろにも芯径が表示されています。
0.9mmと0.3mmではこんなに太さが違います。
いろいろな芯の太さのものを使ってみるのも面白いですよ。
4. 硬度の表示窓
3モデルとも芯の硬度表示窓が付いています。
硬度が異なるシャープペンを何本も使い分けたい時は、表示窓があると便利です。しかし製図用なら必ずあるという機能ではなく、無いものもあります。
グラフギア1000
グラフギア500
グラフ1000
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海外でも人気のグラフシリーズ
今回ご紹介した3つのシャープペンは海外でも展開されていて比較的簡単に手に入ります。とはいえ日本で買うより高いです。フランスやドイツのアマゾンのシャープペンランキングを見ると、グラフギア1000は必ず入っていて人気のほどがうかがえます。ただグラフシリーズはあると言っても、限定のものは販売していないのが残念なのですが。ちなみにフランスでシャープペン部門の上位を占めるのはビック、ドイツではファーバーカステルとこの辺りはお国柄ですね。